構造・機能の問題がないのであれば癖ということになります。
例えば、次のような不具合が考えられます
1)push-back法で口蓋に瘻孔が残存している場合
2)軟口蓋の問題。短い、筋肉走行不良などによる嚥下障害
3)歯の噛み合わせ不具合があり咬合不良(上下顎のアンバランス)
これらを正常に機能させることを目指して成人期まで治療を実施することになります。
そうなると、器質的不具合が軽微で幼年期に既に正常な機能を有しているかどうか?が言語障害の改善のカギになる。
仮に構造的な問題が残存している状態で正常な言語を獲得しようと努力しても、嚥下障害が表面化する可能性もあります。舌が異常な動きをしているということは、他の問題(鼻咽腔閉鎖不全・口蓋瘻孔に伴う嚥下障害)を補うために代償動作をしている可能性を考慮しなくてはなりません。
私は各々の専門医の「何も問題がない」という診断のもとに言語療法を実施して、1)2)3)の問題が明らかになりました。
先ずは、本当に口腔内に問題がないことを確認することが先です。
先の現状を報告して下さった「あおじさん」のケースは「き、し、ち」という3音だけというのであれば、舌癖のように推察します。
口蓋裂患者が苦手とするカ行・サ行・タ行の2つ目?という表現で分かりますかね
多分、言語療法で
カ行)舌の後ろと軟口蓋の破裂音
サ行)舌先と歯茎の隙間音
タ行)舌先と歯茎の破裂音
ということを嫌いうほど言われたと思います。
このカ行・サ行・タ行の2つ目以外の発音に問題がないのであれば、口腔内に問題があるとは考えにくいです。そうなると、単なる悪い癖です。であれば、今からでも言語療法で改善する可能性が高いと思います。
現在、28歳であるということは骨移植をして上顎を形成しているハズですので、私のような噛み合わせからの咬合不良はないと思いますので、諦めずに今一度、言語療法でチャレンジするのも一考ではないでしょうか?
正常に発音できるようになれば精神的にも安定すると思います。
ちなみに職場には言語障害があることを話されているのですよね?障害者手帳は?
当該疾患は、自ら申請しないと障害者手帳が交付されないという稀な障害です。(障害のはばが広く、治療経過での差も大きいことから仕方がないのかもしれませんが)
少し、思ったことを書いてみました。上手く伝われば良いのですが…
2021年7月1日 9:49 PM