『口唇口蓋裂に向き合うということ』前編 ~Leonine interview vol.2
- 2018年10月31日
- LeonineAdmin
ある日目にしたツイートで非常に印象深いものがありました。
『口唇口蓋裂に1番偏見を持っているのは実は自分なんじゃないかと思う』
高校3年生の声を聞かせていただきました。
ーーよろしくお願いいたします!まずは自己紹介をお願いいたします。
凪:なんか、取材みたいで照れます(≧∇≦)
2001年1月10日生まれ(高3)女子。
両側完全口唇口蓋裂、右耳難聴、永久歯欠損、などがあります。
母が私を妊娠中に小児外科系の病気が発覚し、大きな大学病院に移転しました。
産まれるまで口唇口蓋裂はわからなかったそうです。
1ヶ月早く産まれたので体重も少なくしばらく保育器に入ってました。
産まれてからほかの疾患も合わせて20回ほど手術をしました。
残っている手術は口唇口蓋裂だけで言うと鼻の形成や、永久歯がないので何かしらの歯を作る予定です。
ーー少し掘り下げて伺ってもいいですか?
永久歯欠損というのは部分ですか?全て乳歯だけということですか?
また、他の疾患というのはどの部分ですか?
凪:奥歯の4本と前歯の2本以外は乳歯です!
ほかの疾患は腎臓(左がほとんど機能してない)などです。
ーー息子も腎臓疾患があります。よく似ています。
かなり小さい頃からオペも多かったですし自分自身の疾患について知るのは早かったと思うんですが
最初に口唇口蓋裂を知った記憶はありますか?
凪:私は小さい頃からずっと親が病気であることを言っていたようで物心ついた時には自然と、
自分は病気で手術や入院が当たり前という生活になっていました。
だから、打ち明けられたとかそう言う記憶はありません。
改めて自分の病気を実感したのは小学校に入ったときで、
その時に心無いことを言われたり周りの目が気になり始めました。
ーー具体的にはどのようなことがありましたか?
凪:宇宙人みたいだと言われたり、こっちを見てコソコソ話されたりしました。
でも小学生の時は同学年ではなく上と下の学年からしかなかったと思います。
小学校1年生の時はあんまり覚えてません。
小学校2年生の時に口蓋のピンクのプレートを持っていたら同級生から「飴食べてるの?」と言われ
少し嫌な気持ちになったのを覚えています。
あとは入院の時にクラスのみんなが書いてくれた手紙が嬉しかったです。
小学校3年生か4年生の時に鼻の形成をしました。
そのあと学校に行ったら同級生の男の子が「鼻高くなっとーやん」って言ってくれてとても嬉しくて、
連絡帳で先生に報告したのを覚えています。
小学校5年生の時に挿管されたまま麻酔から目が覚め、息ができずにパニックになりました。
それがトラウマになり、病院に行く度にすぐに蕁麻疹がでるようになりました。
(蕁麻疹が出てたのはお母さんから聞きました。
私はたぶん、記憶を消したんだと思います。今はもう大丈夫です! )
そして、それと同時に今まで溜まっていたものが爆発しました。
私は不登校になり、親や先生に散々迷惑をかけました。
6年生の最後の方は遅れて行ったり昼から行ったりしてました。
その時に子どもの心の相談室という、いわゆる心療内科にも行きました。
ーー中学時代はいかがでしたか?
凪:中学校ではきちんと学校に行こうと思い頑張りました。
1年生の時は時々休みながらも、ほとんど登校しきりました。
その時も男子からのからかいはありましたが無視していました。
中学2年生の時、同じクラスの男子2人組と同じ班になった時、執拗に嫌がらせをされました。
初めは無視していたのですがだんだんエスカレートしていき、
しまいには「なんで生まれてきたん?」「親の顔が見てみたいわ」などの言葉を目の前で言われ、
筆箱を蹴られて文房具が割れたりしました。
流石に耐えきれず給食の時間にトイレにこもって泣いたのを覚えています。
親に言うとすぐ学校側に言ってくれて先生方も一生懸命動いてくれました。
相手側の親も呼び出して謝ってもらいました。
もちろん私としてはそれで許した訳ではありませんが、
嫌がらせをしなくなったので良かったのかなと思いました。
中学3年生ではいじめられた人のうち1人と一緒でしたが特に何もありませんでした。
私は初めての皆勤賞を取り、とても嬉しかったです。
((後編へ続く))
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