口唇口蓋裂と私
- 2018年7月30日
- ひらちゃん
54歳男性、片側口唇口蓋裂の当事者です。結婚歴2回、高3と中1の娘が2人います。昨年2017年7月、8社目の転職はヘッドハンティングで年収10%アップでした。ちょっと自慢、でも金額は内緒(笑)
いきなりですが「口唇口蓋裂に生まれてきてよかった」と思っています。本当の気持ちです。じゃ、生まれ変わるならもう一度口唇口蓋裂になりたいかって言えば、やっぱりそれは勘弁して欲しいのですが(笑)、今の私があるのは間違いなく口唇口蓋裂に生まれてきたおかげであって、色々な人との出会いがあり、様々な貴重な経験をしたからです。
もちろん、子どもの頃にはイジメに遭ったり、思春期には辛く悲しい思い出がたくさんありますが、結果的にそれが私を成長させてくれました。
私が生まれた頃と違って、今では医療技術が進歩して、かなり状況が違っているとは思いますが、例え外見的に傷が目立たなくなっても、心の傷まできれいさっぱりなくなるかと言えば、なかなかそう単純ではないですよね。
このサイトには、口唇口蓋裂のお子さんを持つパパママがたくさんいらっしゃると思いますが、私の体験を通じて子育ての参考になればと思います。
形成外科的な治療に関しては、私の時代のことは参考になりませんので、言語治療について少しだけお話しします。
まず、このサイトの解説を引用させて頂きます。
裂があることで、空気が漏れてしまい、発音に影響が出ることがあります。特にパ行、タ行、カ行、サ行の発音が難しいケースが多いようです。口蓋裂の手術の最大の目的は適切な発音機能を獲得することにあり、その後に言語治療を行うことで良好な発音機能を獲得できます。口唇口蓋裂の治療は多くの病院がチームで対応されているため、早期に言語聴覚士の方とコミュニケーションをとり理解をしておくべき知識や子どもの発達状況、機能訓練方法について確認しておきましょう。言語治療は大体4歳くらいから本格的な治療、訓練を開始し、小学校入学前にはほぼ通常言語の獲得ができると言われています。
私の場合、おぼろげに記憶しているのは、母親のしつこい繰り返し訓練でした。たぶん母親が病院で教わったのだと思いますが、幼稚園から帰ると毎日毎日訓練されたように思います。小学校にあがるまでに何とかしてやろうという気迫みたいなものを子どもながらに感じました。
おかげで、22歳のとき診てもらった形成外科の先生(当時権威と言われた方)から「発音がとてもきれい」とほめられました。
大切なのは、親が「このくらいで良いだろう」と妥協しないことだと思います。大きくなってから治すのはかなり大変です。諦めずに(できれば褒めながら)がんばってください。
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