「ことば」をはぐくむ ~子供の魅力に気付き、情緒を育てる
- 2017年2月10日
- Leonine
そんな不安を軽減すべく、言語聴覚士の先生から日常生活における「ことばをはぐくむヒント」をいただきます。
初回は子供との関わり方。大切なのは「子供の魅力に気付き」「情緒を育てる」
はじめに
はじめまして、言語聴覚士の三村と申します。
岡山の大学で言語聴覚士の養成と附属病院で小児の臨床をしています。
口蓋裂の「言語」関しては、乳幼児期の哺乳から言語・構音の獲得、
学童期以降の学習面等の治療をおこなっています。
個性はいろいろ、ゆっくりでも大丈夫。
子どもさんが日々成長する中で、不安になること、心配に思うことがあると思います。
子育てには「決まった正解はない」と思います。
ひとりひとり顔が違うように、個性もいろいろです。
成長・発達も早かったり、ゆっくりだったりします。
ですから、親は一生懸命に「子どもの幸せを考えてあげる」、それでいいと思います。
では、「何をしたらいいの?」「どのようにしたらいいの?」と「????」はつきないものですよね。
そこで、「ことば」はどのように育っていくのか、どのように支えていったらよいのかについて、
そのためのヒントを少しでも提供できればと思っています。
そして、具体的に困っていることや、悩んでいることがあれば、一緒に考えていきましょう。
子どもは未熟で当たり前。親は成長を手伝う役目
大人でも未熟なところはたくさんあるのですから子どもが未熟なのは当たり前です。
「未熟」とは、「まだ成長していないということ」です。
ということは、これから成長する可能性があるということになります。
親の役目は、これから「成長する」のをどう手伝ってあげられるかを考えていくことです。
でも、それを実践していくのはなかなか難しいことですよね。
親バカでもいい。その子の魅力に気付くことを忘れないで
まずは、子どもの「魅力」に気づいてあげましょう。
どの子どもにもたくさんの魅力があるはずです。
その魅力に気づいた時、うれしくなり、より子どもを好きになります。
そして、何かをしてあげたい気持ちになりますよね。
他の人には気づけない魅力にも親だから気づけることも多いと思います。
そして、子どものよい所もわるい所も含めて「魅力」と心から思えたら、
親の気持ちは子どもにもきっと伝わっていくと思います。
「親バカ」になってもいいと思いますよ。
人に、「喜ばれる」、「好かれる」、「愛されている」と感じられると幸せですよね。
それは子どもでも同じです。
いろんな魅力に気づき、それを忘れないでいてください。
表情や行動から感情を読み取る。一緒に楽しみ情緒を育てる
ことばにはいろいろは働きがありますが、子どもの発達を見ていくと、
まず、「情緒的な働き」が育ってきます。
まだ、ことばを十分に話せない時期は、子供の感情を「表情」や「行動」から読みとってあげられるといいかもしれません。
心の変化と体の反応は強くつながっているので、情緒は体に現れる反応や表情から観察することができます。
観察するだけで「わかるの?」と思いますよね。
でも、子どもと接していて、子どもの世界を「一緒に楽しめてくる」と、 自然にわかるようになってきます。
子どもが楽しくて微笑んでいると、親もうれしくなりますし、
悲しんでいる時には、寂しく感じます。
子どもの感情は親に伝わりますよね。
反対に、親の感情も子どもに伝わります。
だから、親と子どもの交流を通して、情緒は育っていきます。
リラックスして気持ちを共有し「通じ合う」喜びを感じる
特別なことはとくにありません。
緊張した状況ではなく、楽しい場面がいいですね。
そのためには、大人はリラックスした状態で、子どもの正面からかかわってあげましょう。
気持ちのつながりや、気持ちを共有することへの心地よさを十分に感じて、
「通じ合っている」という喜びを味わってみてください。
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