生まれてから今までの治療


  • 2017年11月1日
  • 川村紀香
18歳の片側口唇裂の女子高生です。他にも今までの治療記録を記載している方がいましたが、少しでも私のこれまでの手術や治療の流れが役に立ったら良いと思い、生まれてから今までの治療の流れを記載します。

生後3ヶ月    
唇の裂け目を塞ぐ手術

6歳
反対咬合の矯正開始(約1年半)
今ではどうか分かりませんが、当時はお面の様なかなり目立つ矯正器具でした(^^;)幼稚園から小学1年生にかけてでしたので、あまり矯正の容姿に対するコンプレックスなどはありませんでした。

8歳(小学2年生)
歯茎への骨移植
腰骨から骨を採取して骨移植をしました。入院は2週間ほどで食事がドロドロという事以外は友達も出来、楽しい入院生活でした。腰の傷も今は殆ど目立ちません。

9歳
骨の無かった歯茎の部分の歯が縦に生えてきてしまった為、部分的に歯列矯正。(約1年)

14歳
上顎、下顎共に全体的な歯並びの歯列矯正開始。(現在まで)
この時には外見も気になり始め、矯正を早く取りたくて取りたくて仕方がなかったです(´・_・`)

16歳
鼻、唇の修正手術(約2週間入院)
約1年間はつっぱりや赤みが消えなかったです。そして鼻の歪みを抑えるレティナのサイズが合わなかったのか、日にちが経つに従って鼻の軸は元の様に傾いてしまいました。しかし、唇の形や傷跡は以前とは比べ物にならない程綺麗になり、コンシーラーなどをつければだいぶ目立たなくなりました!
術後1年半程通院して、私の17年間の形成外科での治療が終わりました。

⚫︎自分が口唇裂だと知った時期
私は小さい頃母からはお腹の中で沢山動いて唇を怪我したと言われて来ました。初めて口唇裂という存在を知り、自分も口唇裂だと知ったのは中学生の時にテレビで口唇裂について流れていた事がきっかけです。
気になり、インターネットで調べてみると、今までなにも知らなかった私にとってはとても衝撃の強い画像がありました。
今思うと、出来れば両親からもう少し早い段階で知らせて欲しかったなぁと思います(^^;

⚫︎口唇裂の治療を続けている方々へ
手術となると知らない事ばかりで、ましてや自分の顔の修正について。担当医の先生にも聞きづらいという事もあるかも知れません。ですが、修正手術の時は思い切って沢山気になっている事全部聞いて解消しちゃって下さい。
私は恥ずかしい思いもあり、気になっている事も溜め込み、先生のなすがままでした。ですが、手術が終わってから術後の鼻に満足がいかず再度修正手術を行うか迷っています。
しかし、何度も手術を行うと瘢痕ができ、その度に手術がしづらくなっていくそうです。ですので、納得の行くまで先生に要望や質問を伝え1回で出来るだけ綺麗にというのが理想だと思います。自分と向き合う良い機会にもなると思います。お互い頑張りましょう。

⚫︎口唇裂.口蓋裂のお子さんを支えるご両親へ
生まれて間もない頃からの通院の日々は本当に大変だと思います。私も今まできちんとした治療を続けさせてくれた両親には本当に感謝しています。
ですが、特に思春期の時期に特に気遣ってあげて下さい。急に自分と他の人との容姿の違いが気になり始め、時には少し、クラスメイトからかわれる事もあるかもしれません。ですが、そんな時の両親の全く動じない自分を受け入れてくれる姿勢が本当に本当に一番の強みになりました。
そして、自分が楽しそうに生きていれば誰も気にしなくなりました。
長い治療ではありますが、私たちが生まれた頃よりも技術はどんどん進歩していて、生まれた時には私よりもよっぽど症状の重い様な子が鼻の歪みも唇も綺麗に治る様な技術になっています。心配せず、見守ってあげて下さい。

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