口蓋形成手術(2017年11月@東大病院)


  • 2017年12月16日
  • akemi

右側唇顎口蓋裂の息子の、口蓋形成手術の体験談です。
両側鼓膜喚起チューブ留置術も予定していましたが、入院後の耳鼻科の診察でチュービングはしないことになりました。

東大病院でこれから手術をする方のために、病棟案内や入院生活の流れが記載された紙の写真なども載せましたが、
2018年1月に顎歯科の入院病棟が2階南から新棟に移るようなので、あまり参考にならないかもしれません。
入院の記録は、つけていた日記から抜粋したため雑な文章です。

 

【病院】東京大学医学部付属病院

【手術時期】    2017年11月 1歳4か月

【入院期間】 10泊11日

【病室】  2人部屋(入院から退院まで母親が付き添い)

【費用】実費40,300円(内訳:食事代9,720円、差額ベッド代2,780円×11日間=30,580円)

                その他→入院セット代2,646円(入院セット1日350円×7日間=2,450円+消費税)

 

◆手術について

・手術時間     2~2.5時間(麻酔含めて3.5~4.5時間)

・術法           Furlow法

・その他        サージカルパック(口蓋の傷を保護するパック)→術後1週間後に除去

 

◆東大病院の小児科病棟について(2017年11月現在)

<入院生活について>

検温  7:00 14:00 19:00
起こしてでも検温したり、患者の様子を見ながら時間ずらしてくれたり、看護師さんによってやり方が異なります。

食事 8:00 12:00 18:00
お部屋に持ってきてくれますが、食堂で食べてもOKです。
赤ちゃん用の柵が付いているベッドにはテーブルがないため、
食事の時用にローテーブルを貸してくれるそうですが、
私は知らなかったので常に食堂で息子にご飯をあげていました。

シャワー、沐浴       9:00~16:00
口唇裂手術の入院の際は、木浴槽で看護師さんが入れてくれると思いますが、
子供に合わせて木浴槽・シャワーと選べます。
シャワーは基本的には立っちができる子が使い、看護師さんが入れてくれたり、ママが入れたりします。
こちらも看護師さんによってやり方が異なります。

付き添いの方は、部屋のシャワーを9:00~21:00の間で同じ部屋の方と譲り合って使います。

ぽかぽかタイム
平日の11時くらいから保育士さんがきてくださり、食堂やプレイルームで工作や絵本の読み聞かせなどがあります。

消灯 21:00

 

<付き添いについて>

完全看護のため付き添いは必須ではありませんが、上のお子さんがいるなどの理由がない方は付き添いされている方が多いです。
私は口唇裂・口蓋裂手術の付き添い入院の際は、息子と同じベッドで寝ましたが、
顎裂への骨移植手術で入院している子の付き添いの方は、お子さんが大きくなっているので
折り畳みの簡易ベッドを借りていました。布団は有料(1泊あたり400円)です。

 

<入院セットについて>

タオル類(バスタオル・フェイスタオル・小さいタオル)と寝衣(パジャマ類)が1日につき350円(税別)でレンタルできる制度を利用しました。

先輩ママさんに「口蓋形成術の術後は鼻血が出ることもあるので、入院セットを借りたほうがラク」というアドバイスもいただいていたので。

1日単位で借りることができるので、入院翌日から退院3日前までの7日間レンタルしました。

息子は1歳4か月で洋服は80サイズを着ていたのですが、入院セットのパジャマは1歳~4歳用と記載があり、
息子にはかなり大きかったです。(袖や裾を3回くらい折り返して使っていました)

鼻血でパジャマが汚れることはありませんでしたが、術後はよだれがすごかったことと、
流動食が続きゆるい便がオムツから漏れてパジャマを汚すこともあったので、借りてよかったです。


↑ 入院セットのパジャマ

 

<入院の記録>

入院初日

9時15分に直接2階の小児科に行き、熱を計って小児科医師の診察。
診察後、入院センターで手続き→入院セットの手続き→2階南の病棟へ。

この時期は入院しているお子さんが少ないのか、2人部屋はどの部屋も個室状態。
部屋に入ると看護師さんがきて、身長・体重・血圧・アレルギーないかのチェック。

お昼ご飯は離乳食中期がでてきた。足りないから蒸しパンを食べさせた。
スープはお湯みたいに薄味。

14時半から30分間くらいで先生の手術説明。
お風呂は16時までに部屋についてるシャワーに入れるため、手術説明から帰ってすぐにシャワーへ。
ママが入れるのでビショビショに。ビーチサンダルとカッパが活躍。

夕飯は離乳食後期が出てきた。
少ないから念のため持ってきたレトルトの離乳食も出したらペロリと完食。
その後はプレイルームで遊び、ベッドに戻ったら家と違う環境を再認識しギャン泣き。
手術がもうすぐなことがわかるのかな。

 

入院2日目

朝食後、チームの先生2人が来てくれて、10時ごろ耳鼻科の診察へ。
チュービングはしないことに。

14時に手術室の看護師さんが説明にきてくれた。
当日の流れの説明とテープなどのアレルギーの有無を聞かれたりして、15分くらいで終了。
16時前くらいに麻酔科の先生も説明&同意書サインをもらいにきてくれた。
その後はシャワーを浴びて、しばらくトーマスのDVDを見て、夕飯までプレイルームで遊ぶ。
18時から夕飯をペロリと食べて、その後もプレイルームで少し遊ぶ。
ベッドに戻って寝る前はギャン泣きで就寝。

 

入院3日目 手術日

手術当日 8時から手術のため、7時半に手術着に着替え、7時50分に病室を出発し手術室へ。

朝一の手術なので混んでる、、、。
口唇裂の手術の時も感じたけれども、今回もまさにドラマのような光景。
手術室の看護師さんが3人挨拶してくださり、麻酔科の先生も2人が挨拶に。

息子は泣きそうだったけど、諦めたのか耐えて看護師さんに連れていかれた。
口唇の手術の時もそうだったように涙が出そうになるけど、今日は私も耐えた。

予定では手術2時間半〜3時間プラス麻酔などで4時間くらいと聞いていた。
手術が終わったからと手術室に迎えにいったのが11時40分。
ストレッチャーに寝てなくて座ってる息子。泣いているというよりは、何か叫んでいる。
パパとママを見つけて、少し安心した(ように見えた)
病室に戻ると、ママ抱っこじゃないと泣き止まない。


↑ 手術着

 

入院4日目 術後2日目

術後ということもあってか、夜中も何回も泣いて起きた。
朝から流動食開始。
重湯とスープなので、少し飲んだけどそんなに水分は得意じゃないからりんごジュース少しだけ。

術後はじめてのうんち。
黒いドロっとしたものが混じってて、先生に確認したところ、飲んだ血が出たんだそう。タール便というそうな。

午前に回診、午後は体拭き。
口からの出血はないけれど、泣くと血混じりの鼻血が出る。

口角炎があるので、軟膏を出された。

お腹がすいたのか、とにかくヨーグルトをバクバク食べた。
笑顔も見れて、回復してきてるんだなって実感。

点滴があるからお部屋から出れず、ベッドで遊んだり、ひたすらトーマスのDVDを見た。

入院5日目 術後3日目

夜中はやっぱり何回も起きるし、寝るまでが抱っこじゃないとダメ。
しかも抱っこ紐拒否でママの腕が上がらない&もげそう、、、。
ヨーグルト、プリン、ゼリーは病院のご飯以外にもあげていいと言われていたけど、
あまりの食欲に離乳食のコーンペーストをペロリと食べてしまい、
指示のないものは食べさせてはダメとママが怒られる(そりゃそうだ)

夜中息苦しさで寝れないせいか、朝から息子は眠そうだけど、7時の検温、部屋のお掃除、回診、シーツ替えなどなど、なかなか寝れない。
食欲がありすぎるので、午前中に点滴も外れて、術後初めてのシャワーに。
白衣恐怖症で、看護師さんに入れてもらいながらギャン泣き。
お昼も足りなくてプラスでヨーグルトを二つも食べ、おやつも食べ、、、。
夕方、保育士さんがきてくれて、なかなか術後でぽかぽかタイム遊びにこれない息子のために、
牛乳パックで作った、いないいないばぁのワンワンを持ってきてくれた。

 

入院6日目 術後4日目

息苦しそうなのは相変わらずだけど、すこしだけ楽になったようで朝まで寝てくれた。

ミルクやプリン、流動食を食べて、9時に抗生剤、9時半に先生の回診。
プリンやヨーグルトを食べまくってるので虫歯が気になるから聞いてみたところ、
下の歯を簡単に拭くくらいはOKとのこと。

5ヶ月用の離乳食ペーストならあげてOKになったので、キューピーの便の離乳食(さつまいもとかぼちゃ)をお昼に食べ、
プリンも食べて、病院の流動食も食べ。とにかく何でも食べる。


↑ 午後の紅茶とか、、、1歳児に飲ませられるか―!(゚Д゚;)という流動食が多かった。。。

入院7日目 術後5日目

8時のごはんが待ちきれなくて、ミルクを100mlとプリンをバクバク。
また流動食がきて、重湯と野菜スープも少し飲んだ。

回診で先生がペースト食に変えてくれたって言ってたから期待しちゃったけど、
お昼はまだ流動食だった( ;∀;)
東大病院はこのドロドロ食が結構長いみたい。

 

入院8日目 術後6日目

お昼から待ちに待ったペースト食!
カニ入り卵焼き、エビと冬瓜煮、おひたし、ペーストとはいえ美味しいし、大人用だから量がある。
おかゆは300グラムあったけど、150くらいは食べて、おかずもおひたし以外は完食!

夕飯はこれまた大人用のペースト食だったけど、おかゆは7割、おかずは味噌汁以外は完食。食べ過ぎだと思う。

 

入院9日目 術後7日目

本日、日記は特になし。

 

入院10日目 術後8日目

今日はサージカルパックを取る日。 9時半に呼ばれて処置室へ。
ギャン泣きで看護師さんに抱っこされて戻ってきた。
でも、泣きながら笑顔?も出てたので大丈夫そう。

 

入院11日目 術後9日目

回診でも経過は順調と言われ、予定通り本日退院。
10時までに退院だが、お会計はできあがっていないため、2週間後の外来時に清算。

看護師さんに忘れ物がないかのチェックをしてもらい、付き添い証を返却。
1階の入院センターにカードキーを返却し、テレビカードも売店横の機会で清算。

次回の外来まではペースト食。


↑ 2階南病棟は南側にあるので、よく日が当たります。

 

◆術後2週間後の外来

口の中にとける糸はまだ残っているものの経過は良好だったため、ご飯は1週間かけてペースト食から普通のご飯に戻してよいことに。

術後1か月経てば、ストローの練習もしてOKと言われました。

 

<術後1か月の現在>

現在、食事は離乳食完了期くらいのものを食べさせていますが、まだゴックンと飲み込むのが下手です。芋類などは飲み込みにくいのか、よくオエっとなっています。

プレート(ホッツ床)を付けていた時と比較すると、食事・外出などがラクになりました。

まだまだ治療の道のりは長いですが、術前は口蓋裂の手術を終えたいという気持ちがものすごく大きかったので、終えた今ではホッとしています。1か月後に診察+言語外来があるため、発達や言葉についても言語外来の先生に相談できることを楽しみに日々を過ごしています。

 

“口蓋形成手術(2017年11月@東大病院)” への2件のコメント

  1. akemiさん
    体験談、読ませていただきました。
    とても分かりやすく参考になります!
    私の息子は来年2月に口蓋手術を予定しています。
    まずは入院セットは借りたほうが良さそうですね!
    そこで質問なのですが、
    肌着は持参ですよね?また前開きの肌着が良いとか指定されましたか?
    実はいま肌着を買うと思っているのですが
    もし入院手術の時、前開きが良いならそのタイプを購入しちゃおうかと。
    変な質問をしてスミマセン汗。
    手術当日の様子、口唇裂の時を思い出ししみじみしちゃいました。
    akemiさん、涙こらえたんですねー☆すごい!
    私はお迎えの時につい涙しちゃった弱々ママでした。
    次回は笑顔で見送りとお迎えしたいと思います!
    そして、入院食の詳細ありがとうございます♪
    想像以上に質素というかなんとも~。。。
    akemiさんの体験談を参考にヨーグルトやBFなど
    多めに持参して入院したいと思います。
    2月の口蓋手術は2回目の入院&手術になるので
    どこか緊張感がなく感じていたのですが
    こちらの体験談を読ませていただいて、頭がピン!としてきました。
    体験談を書くということ、私にはできないので本当に尊敬です!!
    どうもありがとうございました。

    • chi-さん

      コメント、ありがとうございます!そして読んでくださりありがとうございます

      入院セットですが、パジャマもタオルも汚れれば新しい替えを看護師さんが持ってきてくれるし、洗濯する手間がないので私はすごくラクだったのですが、サイズがかなり大きめなので、着てる本人は着心地が良くなかったかもしれません

      肌着は持参したのをパジャマの下に着せてました。
      うちは前開きではなく、かぶりの半袖でした!
      術後も全然じっとしてないので、かぶりで大丈夫でした
      でも、お風呂後とかは前開きのほうが便利かもしれないですね
      オムツもテープとパンツタイプ、両方同じくらい持って行ったんですが、結局動きまくるのでほとんどパンツしか使わず

      入院の食事は、特に流動食がかわいそうになるくらい質素で
      ジョアとか、今まで飲ませたことないものも飲ませちゃいました。
      うちの息子は、売店で売ってる東大研究室のヨーグルトが大好きみたいでした
      美味しいので是非❤️

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